アウトドアウェアを製造・販売するパタゴニアさんが手がける食のコレクション「パタゴニア プロビジョンズ」は、オーガニックで環境問題を解決することを目的とした食品事業として本国アメリカで2012年に始動しました。2016年の秋から日本でも展開が始まり、日本独自の食料問題と向き合っています。そのひとつが日本の食料自給率。現在の食料自給率はわずか38%。大部分を輸入に頼ってきたことで、今や戦争をはじめとする様々な要因で食料価格は高騰し、私たちの食そのものが脅かされていると言えます。食料自給率をいかに上げていくか、つまり日本の主食であるお米をどのように使って食べていくかが今後とても重要になってきます。その解決策のひとつとして、パタゴニアさんが着目したのが日本酒でした。

そのような背景から、“自然を育む日本酒”としてパタゴニアプロビジョンズから2022年に発表されたのが、寺田本家さんの「繁土」と仁井田本家の「しぜんしゅ-やまもり」です。やまもりは糀米、掛け米ともにすべて自社田で自然栽培した「雄町」を使用し、なるべく磨かずに精米歩合85%にとどめて木桶で仕込んでいます。水源である山を守るお酒であり、味わいも楽しみ方も多様で山盛り、そんな2つの意味を込めて「やまもり」と命名されました。ボトルデザインには、パタゴニアさんのコーポレートカラーである紫とオレンジのラベルを採用。キャップには、アウトドアブランドとのコラボらしく、福島が誇る安達太良山とカエルを描くといった遊び心も。

※2023年までのデザイン